「最近、エースのAさん、元気ないな…」 「Bさん、ミーティングでの発言が減った気がする…」
人事や総務の皆さん、その「胸騒ぎ」、大事にしてください。 ですが、その「勘」だけに頼っていると、見落としがあったり、気づいた時には手遅れ…なんてことも。特にリモートワークでは、社員の変化は本当に見えにくくなりました。
もし、その「胸騒ぎ」の確度を、もう少し科学的に高められるとしたら? 今日は、ちょっと難しそうに聞こえる「推測統計」という武器を使って、「離職懸念指数」なるものを作る考え方をご紹介します。
統計は「天気予報」と同じ
「統計」と聞いただけで、数学の授業がフラッシュバックする方もご安心を。 「推測統計」とは、要するに「一部のデータから、全体や未来を予測する」技術。「過去のデータ」から「明日の天気」を予測する“天気予報”と似ています。
これを人事に置き換えて、「社員の過去と現在のデータ」から、「“離職”という未来の可能性」を予測してみよう、というわけです。
「離職懸念指数」の作り方
どうやって「離職の可能性」を数値化するのでしょう?例えば、以下のような「行動データ」を集めます。
勤怠データ(急な遅刻や欠勤の増加)
残業時間(急激な増減)
社内システムへのログイン状況
社内アンケート(エンゲージメントスコアの急降下)
これらのデータを集め、「過去に離職した人」と「現在も活躍中の人」のデータを比較分析します。 すると、「おや? 離職した人は、辞める3ヶ月前から急に欠勤が増える傾向があるぞ」といった、“離職につながりやすいパターン”が見えてきます。
このパターンをいくつか組み合わせてスコア化したものが、「離職懸念指数」の基本的な考え方です。
⚠️データは「決めつけ」の道具ではない
ここで一番大事なことです。 もし、システムが「警告! Cさん、離職懸念指数90点!」とアラートを上げても、「Cさん、辞めようとしてるでしょ?」と決めつけてはいけません。
この指数は「占い」ではなく、あくまで「傾向」。体調不良や家庭の事情かもしれません。 この指数は、社員を「管理」するための道具ではなく、リモートの画面越しでは見えにくい「社員の小さなSOS」に気づくための「望遠鏡」です。
データで「気づき」、プロの「対話」で未来へつなぐ
「指数が高いぞ」とデータが教えてくれたら、それは「管理」のチャンスではなく、「コミュニケーション」のチャンスです。
「最近、Cさん忙しそうだけど、大丈夫かな?」 データで「気づき」、最後は自分の耳で話を聞く。「人情」こそが人事の「肝」ですよね。
とはいえ、「どう声をかけたらいいか…」「本音なんて聞けやしない」というお悩みも多いはず。
私たち幸セMeetsは、まさにその「気づいた後、どう向き合うか」のプロフェッショナルです。 私たちがご提供する「i-texens-program」は、単なる分析ツールではありません。
国家資格を持つキャリアコンサルタントが、温かい「愛(ai)」と「I(個)」を尊重する視点で、社員一人ひとりの「内なる声」に光を当て、真摯な「対話(会い)」を重ねます。
データで「気づき」、その後の「対話」でつまずかないために。 「データと人情のハイブリッド人事」、私たち幸セMeetsが「対話」の部分から強力にサポートします。
(詳しくは「幸セMeets i-テクセンス プログラム」で検索、またはこちらをご覧ください: https://www.happymeets.net/i-texens-menu/i-texens-program )
「このままで、自分のキャリアは大丈夫なのだろうか…」「毎日同じことの繰り返しで、成長している実感がない…」。
週末の夜、ふとそんな不安に襲われることはありませんか? まるで、行き先を知らされないままバスに乗せられているような感覚。このバスがどこへ向かうのか、そもそもこのバスに乗り続けていて良いのか…。
そのバスのハンドル、実はあなたが握ることができる、と言われたらどうしますか? 会社にキャリアを「委ねる」のではなく、今の会社を「使いこなして」自分のキャリアを築いていく。そんな主体的な働き方への転換こそが、日々の仕事のモヤモヤを晴らす鍵なのです。
会社の「舞台」を使いこなせていますか?
少し考えてみてください。あなたは、あなた自身のキャリアという物語の「主人公」です。そして、今いる会社は、その物語を演じるための「舞台装置」や「小道具」が揃った、一つのステージです。
「会社が何かしてくれるのを待つ」という姿勢は、言わば、演出家の指示待ちをしている役者のようなもの。それでは、いつまで経ってもあなたの演じたい役は回ってきません。大切なのは、あなたが脚本家兼・演出家となり、「この舞台で、自分はどんな物語を演じたいのか?」を主体的に考えることです。
「待ち」の姿勢から「攻め」のキャリア戦略へ
では、どうすればキャリアの主導権を握れるのでしょうか? 必要なのは、ほんの少しの勇気と、3つのアクションです。
描く(自分のキャリア地図を作る)
まずは、あなたが3年後、5年後にどうなっていたいのか、どんなスキルを身につけたプロフェッショナルになりたいのか、ぼんやりとでも良いので「自分の地図」を描いてみましょう。憧れの先輩を目標にするのも良いですし、「AIに負けない〇〇の専門家になる」といった目標でも構いません。
提案する(会社と自分のWin-Winを探す)
自分の地図が描けたら、次に会社の事業や方針と、あなたの目標が重なる部分を探します。そして、それを上司に「提案」するのです。「今後、〇〇のスキルを伸ばしたいと考えています。これは、今チームが進めている△△のプロジェクトにも必ず役立つはずです。ぜひ、その関連業務に挑戦させていただけませんか?」というように。これは、単なる「わがまま」ではなく、あなたの成長と会社の利益を同時に実現する、極めて戦略的な「交渉」です。
巻き込む(上司を最大の味方にする)
あなたのキャリアプランを上司に知ってもらい、応援してもらえる「スポンサー」になってもらいましょう。1on1などの面談は、業務報告の場であると同時に、あなたのキャリアをアピールする絶好のプレゼンの機会です。あなたの熱意が伝われば、上司はきっと、あなたにチャンスを与えたいと考えてくれるはずです。
キャリアは、誰かから与えられるものではなく、自分で創り上げていくもの。今の会社を「ただ給料をもらう場所」と捉えるか、「自分を成長させるための最高の舞台」と捉えるかで、仕事の景色は180度変わるはずです。
まずは、あなたの「やってみたいことリスト」を、次の上司との面談で一つだけ、話してみることから始めてみませんか? あるいは、キャリア面談の中で語ってみませんか? ハンドルを握るあなたの手は、もう震えていないはずです。
長い時間と多大な労力をかけて、ついに完成した新しい評価制度。経営陣の承認も得て、いざ導入!…したはいいものの、なぜか現場は白けムード。「評価シートは提出されるけど、面談はただの世間話大会」「結局、評価がどう給与に結びついているのか、誰も知らない」。
…なんてこと、ありませんか? まるで、最新鋭の調理器具を買ったのに、結局いつも使っているフライパンに戻ってしまうような、あのやるせない気持ち。渾身の力作が、オフィスの片隅でホコリをかぶる「お飾り制度」になってしまうのは、あまりにも悲しいですよね。
今回は、そんな「作ったはいいけど回らない」評価制度を、現場が前のめりになる「活きた制度」へと変身させるための、3つのステップをご紹介します。
なぜ評価制度は「回らない」のか?
そもそも、なぜ制度はうまく回らないのでしょうか。多くの場合、原因は制度そのものの良し悪しよりも、「運用」の段階に潜んでいます。
目的の「翻訳」不足: 「全社的な生産性向上」という高尚な目的が、現場の社員にとっては「で、私に何のメリットが?」状態。
評価者の「丸腰」問題: 評価者研修をせずに、「あとはよろしく!」と評価者に丸投げ。武器を持たずに戦場へ送り出すようなものです。
納得感の「ブラックボックス」化: 評価結果と処遇(給与や昇進)の連携が不透明で、社員が不信感を抱いてしまう。
これでは、社員が制度に協力してくれるはずもありません。
脱・お飾り制度!まず着手すべき3つのステップ
完璧な制度を追い求める前に、まずは小さな一歩から始めてみましょう。
ステップ1:目的を現場の言葉に「翻訳」する
まずは、経営陣が掲げる高尚な目的を、現場の社員が「自分ごと」として捉えられる言葉に翻訳することから始めましょう。人事担当者は「経営と現場のバイリンガル」になるのです。
例えば、「生産性向上」という言葉を、「この評価シートの目標設定を使えば、あなたの残業が月5時間減らせるかもしれません」といった、具体的なメリットに置き換えて伝えてみましょう。社員一人ひとりの「うれしい!」に繋がることが、制度が自分ごとになる第一歩です。
ステップ2:評価者に「面談という武器」を授ける
評価者に「部下の成長を支援するのが君の役目だ!」と精神論を説くだけでは不十分。部下のやる気を引き出す面談の進め方、具体的なフィードバックの方法など、実践的なトレーニングを行いましょう。
良いフィードバックは、高級寿司屋の大将の握りのようなもの。ネタ(事実)とシャリ(期待や愛情)のバランスが肝心です。「君のこの頑張りは、チームにとって本当に大きいよ」といった、ポジティブな言葉を添える技術を伝授するだけで、面談の質は劇的に変わります。
ステップ3:小さな成功体験を「見える化」して拡散する
いきなり全社で完璧を目指す必要はありません。まずは協力的な部署やチームでモデルケースを作り、小さな成功体験を積み重ねましょう。
そして、「〇〇部のAさんが、評価面談で目標設定したことがきっかけで、すごい成果を出したらしい!」といったポジティブな口コミを、社内報や朝礼などで意図的に広めるのです。誰かの成功事例は、「うちの部でもやってみようか」という最高の推進力になります。
おわりに
評価制度は、「作って終わり」のプラモデルではなく、「育てていく」盆栽のようなものです。時には枝を切り、水をやり、愛情をかけて初めて、美しい形に育っていきます。
完璧な運用を目指して頭を抱える前に、まずは評価者の一人とランチに行き、「ぶっちゃけ、この制度どう思う?」と本音を聞き出すことから始めてみてはいかがでしょうか。その小さな一歩が、制度を力強く回転させる最初のひと押しになるはずです。
さあ、机の引き出しで眠っている評価制度の企画書を、もう一度開いてみませんか?今度はきっと、うまく回りますよ!